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小倉屋昆布の発祥
小倉屋という屋号は、百人一首にも入っている平安時代、藤原忠平の歌「小倉山 峰の紅葉葉心あらば いまひとたびのみゆき待たなむ」に由来します。
京都の嵐山にある小倉山の美しい紅葉よ、醍醐天皇の行幸があるまで、心あるなら散らずに待っていてくれないか、という意味の歌で、戦前から小倉屋昆布の包装紙などには紅葉葉がデザインされていたそうです。
小倉屋を商号とする商店は江戸時代から大阪にあったようですが、文久9年(1826年)11月11日、淡路島三原郡に生まれた松原久右衛門は、びん付油商小倉屋彦兵衛方に奉公後、無事勤め上げて、彦兵衛の信頼も得てのれん分けの許しをいただきました。
ただ、商標の使用は認められたものの主人と同じ商品を取り扱うことは許されなかったので、久右衛門が選んだのが昆布商でした。
久右衛門は、昆布に己の運命をかけて、大阪の西区新町に昆布商ののれんを掲げました。
これが、小倉屋昆布の発祥であり、久右衛門の「久」が小倉屋の商標である「山久」の由来となりました。時に嘉永元年1848年、久右衛門22歳でした。
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